地学団体研究会埼玉支部 
  HP版 「みんなの地学」 自然と人間 No.6

 石造物の石材
   ④ 石灰岩でできた石仏

松岡喜久次,2025年2月11日  

 小川町から飯能市までの山間部には、安山岩に混じって石灰岩を利用した石仏、石灯篭、墓石があります。石灰岩は加工がしやすいものの、雨水などによる風化に弱く、耐久性が乏しいので、石材には不向きと思われます。では、なぜ石灰岩が利用されたのでしょうか。
 これらの石造物は江戸時代につくられています。江戸時代のころ、石造物の石材に安山岩の利用が広まることで高価となったため、手ごろな石材として、石灰岩が使われたのでしょう。これらの山間部には石灰岩が露出し、その転石が川原でもみられることからも想像されます。
 石灰岩でつくられた石造物は、灰白色で、表面が溶食により刻印などが不明瞭になっている特徴があり、簡単に識別できます。

    
越生町五大尊の石灰岩製の石仏。
左:寛保2(1742)年。 中央・右:宝暦3(1753)年。
松岡喜久次撮影
飯能市南川の石灰岩の地蔵。
左:寛延2(1749)年。
松岡喜久次撮影


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