秋晴れの地学ハイキング日和。10時、小鹿野町の警察署前のバス停前に集合しました。今日のコースは、小判沢に沿って歩き、大日峠をこえて札所32番法性寺に立ち寄り、般若川沿いを進み、般若の丘までの約6kmでした。
案内は小幡さんで、巡礼道沿いの石仏と岩質の説明から始まりました。石仏は凝灰質砂岩からできており、小鹿野町の岩殿沢の北の観音山などに分布することから岩殿沢石と呼ばれている。約1600万年前の地層で、柔らかいことから細工しやすいものの、風化しやすいため石仏は丸みを帯びていた。小判沢の道路を進み、小判沢の集落ではそこの住民から自宅にある名石と巡礼道について説明を受けた。
その後、沢沿いの巡礼道では沢底に砂岩泥岩層が露出し、砂岩の下面には水流の流れによってできた凹みが見られた。最後の急坂を登ると大日峠に着き、昼食となった。この峠にも大日如来と石の道標があり、ともに岩殿沢石でできていた。午後の最初の札所32番法性寺(お船観音)では、子ノ神層の砂岩が蜂の巣状に風化したタフォニが見られる。
懸崖造りの観音堂裏の岩窟には、多数の小さな穴があいているのが見られる。そこからの山道を登ると、龍虎岩が岩壁に現れて鎖で登れるようになっている。さらに希望者のみが、奥の院をめざして月光坂の岩場を登り、お船岩の観音菩薩像のあるところまでいった。
仁王門前で記念写真をとり、足早に般若の丘に向かった。途中で、河岸段丘の地形を眺め、お塚古墳と聖天宮(秩父大神社)に寄る。
般若の丘ではチチブサワラとパレオパラドキシアの実物大復元模型をみながらの説明があった。午後4時に終了となり、健脚な参加者は、松井田のバス停まで1,5kmを歩いて帰途となった。
{川越女子高校 松岡 喜久次}(参加者 21名)
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小判沢の巡礼道の石碑を見る |
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32番観音堂裏のタフォニ |
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32番鐘楼門前で記念撮影 |
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