今年夏のちちぶ総会では、野外での「フィールドシンポ(現地討論)」「フィールドシンポ(地学ハイキング)」を5 コースと2 つの室内シンポが予定されている。室内シンポTでは「創造活動と条件づくり」、室
内シンポUでは「普及活動」をテーマに議論をすすめたい。
シンポT「創造活動と条件づくり―コロナ禍での団研活動・若手の取り組み・新たな展開」
2019 年東京総会、21 年福島総会での若手シンポ、22年長野総会での団研交流会をベースに、世話人会を立ち上げて準備を進めている。若手とベテランで交流しながら、今後の創造活動の新たな展開について検討したい。
@ コロナ禍での団研活動:コロナ禍で団研活動も大きな制約を受けた。しかしその中で条件を作りながら活動を進めた団研が複数ある。それらの実践を共有し今後の創造活動に活かしたい。
A 若手の取り組み:活躍している若手会員から発表やアピールをしてもらう。多くの若手会員の参加をお願いしたい。
B ベテラン(団研)からの発表:「研究の楽しさ、団研だとさらに楽しい」が伝わるような発表をしていただき、研究や団研活動の楽しさを共有したい。
C 総合討論:「露頭で勝負!」が地団研の基本的なスタンスであるが、コロナ禍で活動を制約せざるを得なかった団研も多い。若手がフィールドでの実践をもとに力量を高める機会も失われてきた。団研活動や支部活動に参加しにくい散在会員も孤軍奮闘されてきたと思われる。
ポストコロナを迎えつつある今、どのような条件作りで新たな創造活動の展開をめざすのか議論を深めたい。
シンポU「地団研の今後の普及活動−『生活と地学』を意識した活動をどうすすめるか−」
埼玉支部では50 年以上にわたり普及活動の一貫として「日曜地学ハイキング(地ハイ)」を行ってきた。最近では「生活と地学」を意識した内容での地ハイが多く実施されている。今回の総会では「フィールドシンポ(地ハイ)」においてそのうちのいくつかをとりあげ、全国の会員のみなさんに参加していただく。この地ハイでは、「日曜地学の会」の一般市民の参加もあるので、会員の皆さんには埼玉支部の地ハイがどのように行われているのか、それをともに体験していただくことができる。
この「フィールドシンポ」をうけ翌日の室内シンポU「地団研の今後の普及活動」では、これからの普及活動をどのようにすすめるか議論したい。
@ フィールドシンポの案内者から:「フィールドシンポ(地ハイ)」3 コースについて、案内者からコースのねらい・概要、参加者の反応など当日の様子を紹介していただく。
A 他支部の普及巡検から:全国で行われている支部・班の市民向け普及巡検についてそのうちのいくつかを紹介していただき、このあとの議論につなげたい。
B 討論「地団研の今後の普及活動」:上記の報告をうけて地団研の普及活動の現状と今後について議論したい。とくに、人との関わりについてどう取り上げているか、「歴史・くらし・産業」を意識しているところがあるか、などについて意見交換ができればと考えている。総会に集まり、今後の活動について議論しよう。
今年の夏は4 年ぶりに対面での総会が予定されている。1 日目の「フィールドシンポ(現地討論)」では野外で意見交換をしながらすすめていく。夜のポスターセッションでは野外討論にひきつづいて室内討論を予定している。室内シンポUでも「フィールドシンポ(地ハイ)」をうけて討論をすすめることとしている。室内シンポTでは若手会員の取り組みが発表される。ぜひ会場でその発表を聞き討論に加わっていただきたい。
この3〜4 年、対面の活動が制限されオンラインでの会合も多くなってきた。しかし、地団研は「露頭で勝負」を合言葉に活動をすすめてきた。Web では露頭に記録されている情報を読み取ることはむずかしい。今年の夏は、ぜひフィールドで、シンポジウムで、ポスターで、さらにアフタープログラムで、あらゆる年齢、階層の会員が一堂に会し交流を深めよう。そして、それらをもとに今後の活動について議論していこう。
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