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秩父のフィールドを楽しもう

 最終更新日:2023年4月28日

A:現地討論

区分 タイトル 巡検コース 定員(移動) 費用 案内者
A-1  跡倉ナップ、前期白亜紀花崗岩類と変成岩捕獲岩の正体を探る 集合:西武秩父駅前 9:00
解散:総会会場 14:00
巡検地:秩父郡皆野町山形
@金山川沿いの崖(前期白亜紀トーナル岩〜花崗閃緑岩と泥質片麻岩) A金山川左岸の崖(跡倉層の砂岩泥岩互層) B金山川右岸支流(前期白亜紀トーナル岩〜花崗閃緑岩および角閃石岩と泥質片麻岩,断層で接する新第三紀砂岩)
10名
(案内者の自家用車)
300円
(交通費・保険代)
高木秀雄
(早稲田大)
保科 裕・松井正和・関東山地研究グループ(埼玉支部)
見どころ:
跡倉ナップを構成する前期白亜紀花崗岩類と、それにともなう黒雲母片麻岩、角閃岩などの変成岩類とその産状を観察します。これらは領家帯の花崗岩・変成岩類にさきがけで活動したと考えられており、肥後−阿武隈帯が提唱されています。また、近くに分布する跡倉層の砂岩泥岩互層を観察します.
ポスター討論趣旨:
前期白亜紀花崗岩類とそれに伴う変成岩類は九州の肥後、四国の八幡浜大島、関東の下仁田・小川・秩父、阿武隈に分布し、肥後−阿武隈帯が提唱されている。これらは、アジア大陸東縁と日本列島の関連を考えるうえで重要な地質体である。秩父、下仁田、大島の発表と討論をおこなう。
A-2 下部更新統仏子層のラビンメント面とそこにみられる穿孔性二枚貝による巣穴化石 集合:西武池袋線仏子駅 9:30
解散:元加治駅 13:00
巡検地:入間市野田(入間川河床)
@入間川河床のラビンメント面・穿孔性二枚貝による巣穴化石産出現場 Aオプションでやや上流のユニット1と2の境界、アケボノゾウ足跡化石
※解散後、13:08元加治駅⇒飯能⇒14:01西武秩父駅
20名
(徒歩)
200円
(保険代)
平社定夫・倉川博・竹越智・関東平野西縁丘陵団体研究グループ(埼玉支部)
見どころ:
下部更新統仏子層下部のユニット2は1回の氷河性海水準変動を反映した一連の堆積相で構成されている。2019年の台風19号による洪水で入間川に多くの露頭が出現した。河床にユニット2のラビンメント面もあらわれ、そこから4タイプの穿孔性二枚貝による巣穴化石(Gastrochaenolites)が見出された。これらの巣穴化石の古生物学的な意義とともに、巣穴形成からラビンメント面形成に至るまでの地質学的なイベントを議論したい。
ポスター討論趣旨:
穿孔性二枚貝による巣穴形成からラビンメント面形成に至る間には、なにがあったのか。 ラビンメント面の形成時に見えにくくなったイベントを討論していきたい。会場には次のような資料を用意する。@仏子層下部の層序、産出化石(ポスター) A仏子層の海進ラグ(ころころ石)(実物) B海進ラグの形成に関する資料・動画 C巣穴化石・穿孔性二枚貝化石の シリコン・石膏標本

B:地学ハイキング

区分 タイトル 巡検コース 定員(移動) 費用 案内者
B-1 秩父青石の採掘地を訪ねる 集合:秩父鉄道樋口駅前 9:00
解散:樋口駅前 13:15
@清水食堂・白鳥橋(2019年の荒川洪水) A野上下郷石塔婆(秩父青石を用いた日本最大の板碑) B「寛保洪水位磨崖標」(1742年の荒川大洪水) C結晶片岩の石垣 D板石塔婆石材採掘遺跡
※樋口集会所で昼食(弁当持参)
※解散後、秩父方面 13:23樋口駅⇒13:51御花畑駅
25名
(徒歩)
200円
(保険代
本間岳史・
二瓶省三
(埼玉支部)
見どころ:
小川町下里・青山地域とともに関東地方の板碑石材の二大産地と伝えられる長瀞町野上下郷地域を訪ね、秩父青石(三波川変成帯の緑泥石片岩)の中世以降の石材への利用を探る。日本最大の板碑「野上下郷石塔婆」(国史跡)とその裏山で板碑の石材を切り出したと伝えられる「板石塔婆石材採掘遺跡」(県旧跡)を見学。周辺には曹長石の斑状変晶を一面に生じた点紋緑泥石片岩が分布。同遺跡には、加工痕のある緑泥石片岩露頭と折り重なるように集積した大型石材が存在。2015年に同地を訪ねた地学ハイキングの際、片理にそって多数の矢穴が一列にうがたれた露頭が2か所発見された。1792(寛保2)年の荒川大増水時の到達水位を岩壁に刻んだ「寛保洪水位磨崖標」(県史跡)、2019(令和元)年の台風19号にともなう荒川の増水跡なども見学し、洪水と河川地形の関係についても考える。
B-2 武甲山麓の秩父札所と石灰岩開発 集合:秩父鉄道影森駅前 10:15
解散:浦山口駅前 13:45
@札所27番大淵寺(影森用水、延命水、段丘地形) A武甲線跡  B秩父鉱業(武甲山最初の採石場) C 札所28番橋立堂(石灰岩と玄武岩、橋立鍾乳洞,昼食) D不動名水(湧泉)⇒浦山口駅前
※解散後、秩父方面 13:52浦山口駅⇒14:15御花畑駅;
25名(徒歩) 1400円
(昼食代・鍾乳洞入洞料・保険代);
小幡喜一
(埼玉支部)
見どころ:
石灰岩の山として知られる武甲山麓の影森にある、秩父札所2か所の観音堂と採石場・搬出用の鉄道を訪ねる。そして、石灰岩を観察し武甲山の生い立ちを考え、石灰岩開発の歴史を学ぶ。影森は後期更新世の厚い段丘礫層の上にあり、水を得ることに苦労した。札所27番大渕寺で、段丘地形と延命水といわれる湧泉、江戸末期につくられた影森用水を観察。武甲山の石灰岩は1917(大正6)年に影森鉱山で採掘が開始された。その鉱山跡を遠望し、搬出のために敷設された鉄道の跡を歩く。地元企業である秩父セメントが設立され、そのために開発された三輪鉱山の入口と、1924(大正13)年に搬出のために敷設された鉄道を見る。札所28番橋立堂の付近で、中生代後期三畳紀のミクライト質石灰岩の大岩壁と、その下位の中〜後期三畳紀のホットスポット型玄武岩を観察。また、長さ約140m高低差約30mの橋立鍾乳洞に入洞。昼食は秩父蕎麦を堪能。
B-3 秩父の段丘地形とレトロな街並み 集合:西武秩父駅前 10:00
   秩父鉄道御花畑駅 10:10
解散:総会会場 14:00
@秩父今宮神社 A秩父公園橋 B武甲酒造 C秩父ふるさと館(旧柿原商店、昼食) D秩父神社 E札所15番少林寺 F番場通りの看板建築群 G御旅所
25名
(徒歩)
2000円
(昼食代・保険代)
小林健助・
加藤定男
(埼玉支部)
典型的な浸食盆地である秩父盆地に発達する、明瞭な段丘地形を観察し、市街地形成との関係を考える。土木学会田中賞を受賞した大規模な斜張橋である秩父公園橋に行き、橋上から、下を流れる荒川と両岸の段丘地形、段丘堆積物と基盤の秩父盆地新第三系、盆地を囲む山地を遠望する。また、荒川に直交する秩父駅前通りを登り、段丘地形を実感する。レトロな秩父の街並みを歩き、江戸後期の店構えの造り酒屋、大正から昭和、銘仙で栄えた、秩父往還(大通り)の絹商店、絹の取次ぎ商店が並んだ買継ぎ商通り、井戸水が豊富な下町の寿司屋など料理店と花街、銭湯、番場通りの看板建築群などの登録有形文化財を見学。段丘地形と湧き水の利用、秩父市街地の形成を探る。秩父札所や、樹齢1000年といわれる大ケヤキと龍神池のある秩父今宮神社、柞(ははそ)の森に囲まれた秩父神社を拝観、秩父夜祭も紹介する。昼食は秩父蕎麦・麦とろ飯・小昼飯の名物御膳を堪能。

  

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