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地学団体研究会埼玉支部 HP版 「みんなの地学」 自然と人間 No.11 石造物の石材
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寺社や道端にある石造物の多くは丸彫立像や角柱などのほかに、丸い石に刻字されたものがあります。これらは形態から判断して自然石(河原の礫)を利用したものと考えられます。入間市の霞川沿いには自然石の石造物が478個確認され、その石材の利用率は砂岩が82.3%と大部分を占め、次に花崗岩類が9.6%です。花崗岩類でできた馬頭観世音には、「左 江戸,右 八王子」と刻字されており、江戸時代から道標としても役立っていたのでしょう。
自然石の採取地 霞川沿いにある自然石でできた石造物は、大きいものでは高さ1mほどもあります。しかし、これだけの大きさの砂岩礫は、隣接する霞川の河原にはみあたりません。そして、花崗岩類の礫はまったくないのです。一方、入間市南西方の霞川源流に近い青梅市を流下する多摩川の河原には、大きな砂岩や花崗岩類の礫があります。また、自然石を利用した石造物は、霞川の上流から中流に多くみられ、下流部では少なくなります。これらのことから、多摩川の河原で石造物として利用できる形の礫を採取して、文字を刻んだと考えられます。
引用文献
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