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秋晴れにはやや日差しが強めの朝、八木崎駅に27人の参加者が集まった。集合時間30分前には、既に半数以上の人が集まっており、やる気の高さが伺える。
駅を出発し、はじめに八幡神社に向かった。御神木の大イチョウが色づく中、力石を見学した。埼玉県には力石が多くみられ、日本最古の力石も久喜市の八幡神社にあるとのこと。折しも今日は七五三で、神社は大盛況。かつて同じように賑わう境内で、力石を持ち上げて力試しをする人々の様子を想像しながら、江戸当時有名だった力持ち・三ノ宮卯之助の話を伺った。また、春日部市内の力石(多くが安山岩)が、利根川を通して運ばれた榛名山や赤城山由来の岩石であるというお話も興味深かった。
境内の稲荷神社に向かって斜面をのぼると、足元が砂地になっている。県の天然記念物である浜川戸砂丘だ。高さ5mもある砂丘の頂上に登った。河畔砂丘の形成条件には、たくさんの砂が供給され乾いた状態で露出する河川・砂を飛ばす強い風・砂が貯まりやすい障害物となる地形が必要とのこと。埼玉県東部地域において特に河畔砂丘が多く分布しているのは、冬の利根川流域がこれらの条件をよく満たしているからとの説明に納得した。大量の砂の供給源として、榛名山や浅間山の火山活動が挙げられており、力石・浜川戸砂丘ともに、利根川とその上流の火山活動によってもたらされていることが分かった。
八幡神社には、御神木の大イチョウの他にもたくさんのイチョウが植えられている。遊具広場に集まり、イチョウの歴史や名前の由来、葉の形と進化の関係について説明を受けたのち、観察を行なった。特に、葉の形(切れ込みの程度)に幾つかのタイプがあることや、1本の木の中でも、古い枝や枝の根元には切れ込みの少ない葉が多い一方、新しい枝や枝の先端には切れ込みの深い葉が多いという内容に、「家の近くでイチョウの木をよく見かけるのに、気づかなかった」との声が多く聞かれた。できるだけ多くのタイプを探しながら、広場内のイチョウの木を熱心に観察していた。広場内では、すべてのタイプの葉を見ることができたようだった。
日差しを避けながら、広場や隣の八幡公園で昼食をとり、午後の部に突入だ。
八幡公園内で、富士塚の上に建てられた浜川戸浅間神社の説明を受けた。富士塚は、民間信仰の1つである富士講における、信仰の象徴として各地に築かれたもので、浜川戸浅間神社の富士塚は、周辺の富士塚の中で最も大きいとのこと。説明板には高さ8.2mとあるが、見たところもっと高そうである。そこで富士塚の高さ計測大会が開催された。2〜3人のグループに分かれ、ストローと重り付きの紐を貼り付けた道具とメジャーを使って、目線の高さを確認しながら富士塚の高さを計測した。チームで協力しながら真剣に取り組んだ結果、簡易的な計測だったにも関わらず、どのチームも優秀な計測結果だった。優勝チームには、限定版フィールドノートの賞品が進呈された。
この時点で進んだ距離は、全ルートの1/8程度である。「これから、ひたすら歩くんだね」と覚悟しながら、次の観察地点へと歩みを進める。南栄町第一近隣公園では、グラウンドの周囲にメタセコイアの並木が見られた。日本人の三木茂博士が化石から発見し名付けた名前の由来や、「生きている化石」として中国で発見され、種子や苗が日本に渡ってきた歴史などの説明を受けた。また、セコイアやラクウショウ(沼杉)と異なり、葉序や鱗片の付き方が十字対生を示すと聞き、皆さん葉の付き方や落ちている球果を真剣に観察していた。
古隅田川公園遊歩道に向かって、紅葉を楽しみながらひたすら歩く、歩く。遊歩道は、古隅田川の堤防跡に整備されたものである。当時の古隅田川旧河道は、200mを越える大河であったとの説明に驚き、川の堆積物によって堤防の外側よりも堤防の内側の方が土地が高く、住宅がたくさん見られる点が印象的だった。また、堤防の築堤時期が不明とのことだが、堤防内に伐採されたばかりの切り株があったため、「年輪から築堤時期が推測できないか」などと話していた。
古隅田川旧河道では頻繁に洪水が発生していたために、洪水によって形成された地形が見られるとのこと。クレバススプレーや押堀(おっぽり)の説明に聞き入っていた。遊歩道の終点付近では、押堀を間近で見学することができた。以前の地ハイでは、金網越しに藪の隙間からの観察だったため、想像よりも大きくて立派な丸池状の押堀に感銘を受けた。土地の持ち主の方によると、洪水の際に決壊した水が家のすぐ前を流れていき、家は被害を免れ、その跡として押堀が残ったとのことだった。このお話を含め、貴重な資料として押堀を残せたらと思う。その後、豊春駅まで歩き、解散となった。終始、風もなく地ハイ日和の一日。皆さん、お疲れ様でした。
(地ハイ係 竹内幸恵)(参加者 32名)
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| 平社さんの説明を聞く |
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| 八幡神社でイチョウの説明 |
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